今回は子どもの健康ではなく、親の関係(パートナーシップ)について紹介します。
親のパートナーシップが重要なワケ
ひと昔前は、育児は女性がするものとされる時代でしたが、今は女性も出産後働くことがめずらしくない時代です。
働きながら育児をするのはとても大変。夫婦間で協力し、戦略的に動けるかが令和の子育ての課題です。
また、夫婦のパートナーシップが良好であると、子どものレジリエンス力を高めることにつながります。
例えば、夫婦の意見が対立してぶつかっても、コミュニケーションを通じて仲直りしていく、そんな姿をみた子どもは「何か問題があっても乗り越えられる」という自信をもつことができます。
パートナーシップの基本
パートナーシップの目標は
お互い、相手を自分を1番よく知る他人にする
ことです。
「夫のことならなんでもわかってるよー」
このように思う方もいるかもしれません。
ですが、それは思い込み。自分がパートナーにかぶせている価値観を疑いましょう!
自分を1番よく知る他人にすることは、いわば「my秘書」。
わたしがやったほうが早い
あの人は○○だから△△なの(決めつけ)
このようにひとりで抱え込んでいるより、2人で協力をした方が絶対にラクなんです。
まずは、決めつけない、敬意をもって相手をよく知るという意識づけからはじめてみましょう。
相手に「してほしいこと」の伝え方
例)泣いている赤ちゃんをあやす母。もうすぐミルクの時間だが、父はスマホをいじって何も動かない。
①感情を伝える
まずは出来事に対する自分の感情を伝えます。
自分の感情を先に伝えることで、感情的な話し合いになることを防ぐことができます。
相手の行動に、「悲しくなったのか」「怒ったのか」「絶望したのか」「諦めたのか」「不快な気持ちになったのか」…など、感情にラベリングし、相手に伝えましょう。
感情:育児に参加しない夫に対してイライラする、自分ばかりと悲しい気持ち
②相手にどうして欲しいかを伝える
次に、相手にどうして欲しいか、何をしたら自分の感情が落ち着くのかを伝えます。
このときに一番重要なのが「だれが聞いてもその行動ができるくらいわかりやすい」ということです。
よく言ってしまうのは以下のような不明瞭な伝え方です。
「ちゃんとしてよ!」 → ちゃんとって何?
「言わなくてもわかるでしょ!」 → 言わないとわかりません
小学生が実践できるくらいわかりやすく伝えましょう。
してほしいこと:ミルクの時間(前回の時間、次回の時間)を把握していてほしい、ミルクの時間付近で赤ちゃんが泣いていたら空腹だからミルクを作ってほしい、それかあやすのを代わってほしい、わたしを労ってほしい
具体的に:ミルクの時間を書いた育児ノートをみるクセをつけてほしい、ミルクの作り方を紙に書いて説明→読んでほしい、あやし方のコツ、一通り片付いたらコーヒータイムにしたい
③聞いてくれた感謝を伝える
①と②が伝えられたら、相手にありがとうを伝えます。
一方的に要求だけ提示しては相手もいい気はしません。
この感謝が夫婦のパートナーシップをより強めることができます。
④言い終えたら不機嫌は封印する
すべてを伝えたらあとは相手の行動次第。
うじうじ気持ちを引きずらず、ケロっと笑顔で過ごしましょう😊
もし相手の行動が自分の要求と異なる場合は、①②が悪かったということです。
もう一度、伝えることを考えてみましょう。
最後に
「してほしいことを伝える」ことは、はじめはドキドキ、勇気がいるかもしれません。
ですが、この積み重ねが夫婦の良好なパートナーシップ、さらに子どもへの健康につながります。
ひとりでかかえこむ育児はとても大変です。
夫婦でしっかりコミュニケーションをとり、育児をチーム戦にしていきましょう。